The Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)は、1962年にイギリスで結成されたロック・バンドです。
The Beatles(ビートルズ)やThe Kinks(キンクス)などと共にブリティッシュ・インヴェイジョンのグループとして分類されています。
↓キンクスは、こちらの記事をご覧ください。


知ってるわ!

ですよね~…(^^;
説明不要の超ビッグ・バンドなので、いきなり曲紹介に行きたいところですが、知らない方(もいるかもしれないので…)のために、ギタリストとして最小限の豆知識をご紹介します。
この記事に掲載の楽譜は、Ultimate-Guitar.comに掲載のものです。パソコンでの閲覧を推奨します。
↓ 楽譜の詳細はこちら。

↓レッスン動画やカヴァー動画をスロー再生させる方法が知りたい方は、こちらをご覧ください。

- バンド名
- 4人のギタリスト
- おすすめの曲
- まとめ
- 最後に…(ベスト・アルバム)
バンド名
バンド名は、『シカゴ・ブルースの父』と言われる偉大なブルースマンMuddy Waters(マディ・ウォーターズ)の『Rollin’ Stone』という曲にちなんで名づけられました。
これは、バンドのリーダーであったBrian Jones(ブライアン・ジョーンズ)が命名したものです。
『Rollin’ Stone』- マディ・ウォーターズ
↓レッスン動画
4人のギタリスト
ストーンズには、結成から現在まで4人のギタリストが在籍しています。
Brian Jones(ブライアン・ジョーンズ)
結成当初のリーダー。
同じく結成当初からのギタリストであるKeith Richards(キース・リチャーズ)が、初めてブライアンのスライド・ギターを聴いたときに腰を抜かしたほどギターの腕が上手かったと言われています。
ただ、これは当時のイギリスでスライド・ギターを演奏するギタリストがおらず、ブライアンが草分け的存在であったこともうかがえます。
また、ブライアンはどんな楽器も一目見たら弾きこなすことができたというほど、非凡な才能を持っていたそうです。
ただ、作曲ができないことに悩んでいたのか、ヴォーカルのMick Jagger(ミック・ジャガー)とキースが作曲面で才能を開花させてバンドが成功していくにつれ、麻薬に溺れるようになります。
バンドのお荷物となってしまったブライアンは、1969年6月にバンドを脱退してしまいます。
そして、脱退から約1ヶ月後、自宅のプールで溺死体で発見されました…。
Keith Richards(キース・リチャーズ)
幼馴染のミック・ジャガーと共に、ストーンズ結成当初からのメンバー。
ジャガー・リチャーズの両名義で数々のヒット曲を生み出しています。
オープンGチューニングを取り入れてパターンの組み合わせを追求し、独自のサウンドを確立しました。
これにより、キースは『ヒューマン・リフ』と呼ばれるようになります。

オープンGチューニング?

開放弦で鳴らしてGになるチューニングです。
6弦から順に、D・G・D・G・B・Dとチューニングします。
…で、キースは、このコードを指1本で抑えてコード・チェンジさせるわけですが、「6弦が邪魔だ!」ということで6弦を外してしまいます。
これが、キースの最大の特徴であり、その演奏はもちろん作曲のセンスなども相まって、「キースなしでストーンズはありえない。」とも言われています。
↓キースについては、こちらの記事もご覧ください。

Mick Taylor(ミック・テイラー)
ブライアン・ジョーンズの脱退に伴ってストーンズに加入し、1974年まで在籍しました。
脱退理由は、人間関係ではなく、純粋に音楽的理由とのことです。
在籍期間が短いこともあって、他の3人に比べると、どうしても印象が薄くなってしまうイメージです。
なので、『ローリング・ストーン』誌の2007年11月号の『ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も過小評価されている25人のギタリスト』において8位にランクインしました。
でも、『過小評価』でお分かりのとおり、本当は滅茶苦茶すごいギタリストです。
アマチュア時代には、Eric Clapton(エリック・クラプトン)が欠場した John Mayall&the Bluesbreakers(ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ)のライブに客席から飛び入り参加して、完璧に弾ききったという伝説を持っています。
そして、若干17歳でブルースブレイカーズに加入します。
2011年の『ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト』においては、堂々の37位!
ミック・ジャガーは、『ローリング・ストーン』誌のインタビューで、テイラーがメンバーだった時期がバンドの最も音楽的に充実した時期であったと言っています。
脱退後は、ソロやブルースブレイカーズ、ボブ・ディランなど多くのアーティスト共に活動をしています。
Ron Wood(ロン・ウッド)
テイラー脱退後にストーンズに加入したギタリスト。
それまでも、Rod Stewart(ロッド・スチュワート)と共にThe Jeff Beck Group(ジェフ・ベック・グループ)やFaces(フェイセズ)に参加していたりして、既に一定の成果を上げているギタリストでした。
ジェフ・ベックの推薦でストーンズのアルバム『Black And Blue(ブラック・アンド・ブルー』のレコーディングに参加することになります。
このレコーディングはテイラーの後任ギタリストを探すためのオーディションだったのですが、フェイセズ解散後の1976年2月にストーンズに加入することとなりました。
画家としても一流で、ソロ・アルバムのジャケットを自分で描くほか、個展も開催しています。
Fender(フェンダー)のストラトとZEMAITIS(ゼマティス)のディスクトップ・フロントをメインで使っています。
↓ストラトについては、こちらの記事をご覧ください。

↓ZEMAITISのギター
おすすめの曲
では、ストーンズのおすすめの曲を紹介していこうと思います。
まぁ、分かると思いますが…、紹介しきれません。
なので、ちょ~独断と偏見で10曲だけの紹介となりますことをご了承ください…。
Not Fade Away(ノット・フェイド・アウェイ)
1964年にリリースされた、イギリスにおける3枚目のシングル曲。
アメリカにおいては最初のシングルとなった曲です。
Buddy Holly(バディ・ホリー)の同名曲のカバーです。
ノリの良いアコースティック・ナンバー。
同じリズムでコード3つのみ。
↓レッスン動画
(I Can’t Get No)Satisfaction(サティスファクション)
1965年にリリースされたアルバム『Out Of Our Heads(アウト・オブ・アウア・ヘッズ)』に収録されたナンバー。
全米でストーンズ初の1位を記録した曲で、その後4週連続で1位を獲得しました。
彼らが世界的な人気を得る契機となった曲です。
キースが夢で見て思い付いたという、キャッチーで印象に残るリフ!
↓Tab譜付きレッスン動画
エフェクター『Satisfaction』- electro-harmonix
Satisfaction(サティスファクション)のイントロ・リフでは、ギブソン・マエストロ社のFUZZTONEが使われています。
↓electro-harmonixから出ているFUZZTONEの音を再現したエフェクター。
その名も『Satisfaction』。
She’s A Rainbow(シーズ・ア・レインボー)
1967年にリリースされたアルバム『Their Satanic Majesties Request(サタニック・マジェスティーズ)』に収録されたナンバー。
ストーンズ初のセルフ・プロデュース作品です。
ピアノが印象的な曲ですが、アコギのリフがピアノの美しい旋律を引き立てている名曲だと思います。
↓に貼ってあるリンク先の楽譜であれば、ピアノパートもタブ譜になっていますよ!
↓レッスン動画です。
↑に添付した楽譜(Guitar Pro)は、カポなしですがFコードが出てくるので初心者の方はキツイかもしれません…。
そういう方は、このカポあり動画の指の動きをよく見て練習してみてください。
Jumpin’ Jack Flash(ジャンピン・ジャック・フラッシュ)
1968年リリース。
元々はアルバム『Beggars Banquet(ベガーズ・バンケット)』の先行シングルとしてにシングルリリースされましたが、アルバムのジャケットデザインをめぐる問題で、このアルバムへの収録は見送られることとなりました。
かつては、「ギターやるなら、まずこの曲を弾け!」と言われていた超カッコいいロック・ナンバーです。
このギターの音、歪んでますがエレキではなくアコギで録音されたそうです。
↓カポなしチューニングのレッスン動画です。
ちょっと難しい弾き方してますね…。
Honky Tonk Women(ホンキー・トンク・ウィメン)
1969年にリリースされたコンピレーション・アルバム『Through The Past, Darkly (Big Hits Vol. 2)』に収録されたナンバー。
ミック・テイラーが初参加したシングル・ナンバーです。
イギリス、アメリカ両国で1位を記録しました。
ロックなストーンズ・ファンには根強い人気のある一曲です♪
キースは、
「演奏するのが大変な曲なんだ。
すべてがピッタリと合えば、素晴らしい曲。
テンポを落として正確に合わせないといけない。
チャレンジングなことなんだけど、大好きな曲だよ。」
と言っています。
一人で演奏すると気にならないかもしれませんが、バンドでやると、リズムというか間の取り方というか、他のメンバーとのグルーヴ感が重要なことに気付きます。
フィンガー・ピッキングの練習にもなりますよ。
オープンGチューニングです。
↓レッスン動画
Brown Sugar(ブラウン・シュガー)
1971年のアルバム『Sticky Fingers(スティッキー・フィンガーズ)』に収録。
最低な歌詞ですが…、問答無用にカッコいいロック・ナンバーと言えます。
これも、オープンGチューニングです。
↓レッスン動画
↑ジャケットのデザインは、アンディ・ウォーホール。
アルバムの発売当時は、このアルバム・ジャケットのジッパーが本物のジッパーでした。
後に、このデザインが猥褻と問題になり、ジッパーなしバージョンが標準となりました。
Rocks Off(ロックス・オフ)
1972年のアルバム『Exile on Main St.(メイン・ストリートのならず者)』に収録。
このアルバムのトップを飾るのが、この曲『Rocks Off』。
キースのギター・リフが冴えわたっています♪
チューニングは、またまたオープンGです。
↓レッスン動画
Angie(悲しみのアンジー)
1973年にリリースされたアルバム『Goats Head Soup(山羊の頭のスープ)』に収録のアコースティック・バラード。
このアルバムは、レゲエに影響されてジャマイカで製作されました。
ただし、レゲエに影響された曲はなく、ファンクやニュー・ソウルの影響が濃く出ています。
この曲は、ギター初心者には、ちょっと難しく感じるかもしれませんね。
でも、弾けたらカッコいいですよ~!
それほど難しいコードもないので、楽譜を覚えてしまえば何とかなると思います。
↓日本人の先生のTab譜付きレッスン動画。
もっと、こういう動画増えると良いですね!分かりやすい!
Start Me Up(スタート・ミー・アップ)
1981年にリリースされたアルバム『Tattoo You(刺青の男)』に収録のナンバー。
リリース後、ライブでは必ず演奏される定番曲となりました。
ストーンズ・ファンの多くが、ストーンズの80年代以降での最高傑作としてこの曲を挙げます。
これもまた、オープンGチューニング。
↓楽譜やレッスン動画のリンクは、こちらをご覧ください。

Mixed Emotions(ミクスド・エモーションズ)
1989年にリリースされたアルバム『Steel Wheels(スティール・ホイールズ)』に収録のナンバー。
このアルバムが発表される前の数年間、ミックとキースの仲がかなり悪くなっていたと言われています。
その危機を乗り越えてこのアルバムがリリースされました♪
王道ロック!
チューニングは、オープンGです。
↓レッスン動画。
まとめ
ストーンズの曲をギターで練習するときの難点は、オープンGチューニングが面倒くさいという点が挙げられるかと思います。

たしかに…

めんどくせ~!

ですよね~…
ただ、まぁ、そこは我慢してください!
チューニングさえしてしまえば、結構簡単に弾ける曲が多いですからね!
ガンバリましょう~!
最後に…(ベスト・アルバム)
もちろん↑で紹介した10曲、全て収録されていますよ♪



